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2015年のプラン名変更からロリポップ!が劇的に変わった4つのポイント

2015年9月7日、ロリポップ!レンタルサーバーは次の通りプラン名称の変更を発表しました。

旧プラン名称   新プラン名称
コロリポ エコノミー
ロリポ ライト
チカッパ →  スタンダード

まず利用者として一番気になる新旧プランの料金を比較します。(月額利用料は、どちらも1年契約した場合の料金で消費税8%は含まれています)

旧プラン 初期費用 月額利用料 年間合計額
コロリポ ¥1,620 ¥108 ¥2,916
ロリポ ¥1,620 ¥270 ¥4,860
チカッパ ¥1,620 ¥540 ¥8,100
新プラン 初期費用 月額利用料 年間合計額
エコノミー ¥1,620 ¥108 ¥2,916
ライト ¥1,620 ¥270 ¥4,860
スタンダード ¥1,620 ¥540 ¥8,100

特に料金の変更はないようです。旧プランのままの料金で新プランもお使いいただけます。

発表後は名称変更だけだったのですが、実はこれを機にサービスがどんどん改善されています。

ここではロリポップ!が良くなった4つのポイントを初心者の方も分かるように解説していきます。

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1.データ転送量が最低でも10倍に増強

一番、顕著に現れた改善点ですが、次の新旧プランのサービスをご覧ください。

旧プラン データ転送量 ディスク容量 データベース 独自ドメイン登録数
コロリポ 1GB/日 10GB - 20件
ロリポ 5GB/日 50GB 1個 50件
チカッパ 10GB/日 120GB 30個 100件
新プラン データ転送量 ディスク容量 データベース 独自ドメイン登録数
エコノミー 40GB/日 10GB - 20件
ライト 60GB/日 50GB 1個 50件
スタンダード 100GB/日 120GB 30個 100件


そう「データ転送量」が大幅に増加したことです。

データ転送量とは、ユーザーがあなたのサイトにアクセスした時、このユーザーがちゃんとページが見れるよう、レンタルサーバーが配信する必要なデータの総量のことです。

特に初心者の方で、レンタルサーバー選びの際に気にしていない方が多いように感じますが、このデータ転送量は、各社共用サーバーで1日の上限値が決まっています。

WordPressのブログサイトで運営した場合、月間50万PV(ページビュー)のアクセスがあるサイトで1日のデータ転送量は20GBと言われています。

あなたが本気でサイトを運用しようとすると、以前の旧プランでは数十万PVに達した時点でデータ転送量の上限に達し、最悪な場合、強制的にサイトが表示されないという可能性がありました。

でも新プランは違います。データ転送量は大幅にアップしたので、安心できますね。

2.WordPress高速化を強化

ロリポップは、2015年10月20日にWordPressなどのブログシステムを高速化できる「モジュール版PHP」をリリースしました。

※ただし、スタンダードプラン(または、さらに上位クラスのビジネスプラン)が対象となります

モジュール版PHPとは、簡単に言うとロリポップが独自開発したシステムです。

これを導入することで、プログラムで動くWordPressなどのブログシステムの処理がさらに速くなる、という優れた装置です。

処理が速くなると言うことは、つまりユーザーにとってのサイト表示速度が速くなり、SEO対策にもプラスに繋がります。

次のグラフをご覧ください。CGIもシステムの一種として理解してかまいません。

▼モジュール版とCGI版のパフォーマンス比較
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この図を簡単に説明しますと、プログラムなどの処理が必要なWordPressで同時アクセスの負荷テストを行った結果、モジュール版PHPの方が通常版(=CGI版)より37倍も高速化を実現しましたよ、というものです。

3.サーバー性能の強化

また、この高速化のサービス提供に限らず、サーバー自体も性能の良いものを提供していくという嬉しい告知がありました。

これまで、ロリポップ!の最上位プラン「エンタープライズ」で提供してきた新サーバー環境を、順次すべてのプランで提供します。

さて、現状はどうでしょうか?ロリポップ!の旧ロリポプランと新ライトプランで比較してみました。

「JMeter」というツールを使って、新旧プランの負荷テストを行ったところ、次の結果となりました。

負荷テスト結果:平均応答時間の比較

同時アクセス数 4
リクエスト合計 400
平均応答時間(ミリ秒) ロリポップ!レンタルサーバー(旧ロリポ) 539
ロリポップ!レンタルサーバー(新ライト) 578

負荷テスト結果:リクエスト処理数の比較

同時アクセス数 4
リクエスト合計 400
1秒間のリクエスト処理数 ロリポップ!レンタルサーバー(旧ロリポ) 3.5
ロリポップ!レンタルサーバー(新ライト) 6.6


全体的に見ると少しだけ新プランの方が速くなったように見えます。

ただ旧ロリポは1年ほど前に計測した内容です。双方とも同環境、同サイトという作り込みはできていません。

もっと劇的に数値が向上したら自信をもってお勧めできたのですが。。今後のさらなる機能向上に期待ですね。

4.不具合の対応スピードが早い

2016年4月14日、WordPressは最新バージョンの“コールマン”をリリースし、いくつかの最新機能が追加されました。

しかし、WordPressの公式フォーラムでアップデート後に「メディアライブラリで画像のアップロードができない」という不具合の問い合わせがありました。

この方はロリポップ!レンタルサーバーの利用者だったのですが、ロリポップ側はこれに素早く対応しました。

2016/04/15
users0xx users1xx で WordPress 4.5 をご利用のお客様へ

WordPress 4.5 をご利用でメディアのアップロード時に「Fatal error: Undefined class constant 'ALPHACHANNEL_UNDEFINED'」や「HTTP エラー」が発生する場合には、以下のいずれかの対応を行っていただきますようお願いいたします。

WordPressの最新バージョン・リリースの翌日には、ロリポップ側は不具合解消のための対策方法を提示していました。

あとがき

ロリポップ!レンタルサーバーは2015年9月のプラン名称変更以降、明らかに「変革」という文字がピッタリあてはまるくらい、改善されているように感じます。

特にデータ転送量が増えたのは大きい改善点です。

ただし、サーバー性能=つまりWordPressなどのブログサイトの処理速度に関して、エックスサーバーと比較すると劣る点は気になります。

でも上記で解説したように、ロリポップ!のサーバー自体が順次最新のものに代わっていくと、業界を揺るがすかもしれません(と少しオーバーですが笑)