ロリポップが さくらのレンタルサーバを超えた2つの理由|比較結果
「さくらのレンタルサーバとロリポップ!サーバーには、それぞれ月額500円のプランがあるけど何を比較すべき?」
私の場合、将来的にWordPressで数十万PV以上のアクセス数を集める前提で、特に次の2つの点を比較します。
- レンタルサーバーの処理速度
- 記事作成に注力できる環境
「レンタルサーバーの処理速度」とは、具体的に①サイトの表示速度が速い、②同時アクセスにも強いの2点が挙げられます。
次の「記事作成に注力できる環境」とは、初心者の方でもサーバーをスムーズに操作・管理できることです。
ここではこの2つの点に注力し、サーバーを比較していきます。
また、厳密な各レンタルサーバーの料金は、下表の通りです(料金は1年契約時の場合)。
レンタルサーバー | プラン | 1年契約時の料金 | 初期費用 | 月額費用 |
さくらのレンタルサーバ | スタンダード | ¥6,177 | ¥1,029 | ¥429 |
ロリポップ!レンタルサーバー | スタンダード | ¥8,100 | ¥1,620 | ¥540 |
さて、早速ですが2つのレンタルサーバーの処理速度を検証したテストの結果をご紹介しましょう。
1.レンタルサーバーの処理速度の比較結果
「JMeter」という検証ツールを活用し、負荷テストを行いました。
方法は「同時アクセス数」を 1人→2人→4人→8人 と倍々に増やしていき、その時の処理速度と処理対応数を計測します。
特に8人同時アクセス時の数値の方が、測定結果として顕著に現れるため、最初にその部分だけご覧ください。
テスト結果:平均応答時間の比較
同時アクセス数 | 8 | |
リクエスト数合計 | 800 | |
平均応答時間(ミリ秒) | さくらサーバー(スタンダード) | 1588 |
ロリポップ!サーバー(スタンダード) | 309 |
テスト結果:リクエスト処理数の比較
同時アクセス数 | 8 | |
リクエスト数合計 | 800 | |
1秒間のリクエスト処理数 | さくらサーバー(スタンダード) | 4.8 |
ロリポップ!サーバー(スタンダード) | 20.5 |
リクエスト数とは、一般的にサーバー上にあるデータファイル(画像やHTML、CSSなど)の総数を指します。
今回は、検証ツールソフトがサーバーにアクセスして、意図的に要求するファイル数のこととご理解ください。
結果、ロリポップ!サーバーの平均応答時間の方が さくらサーバーよりおよそ 1/5以下のスピード処理で速いことが分かります。
またロリポップ!サーバーのリクエスト処理数は、さくらサーバーの4倍以上となりました。
この結果からロリポップ!サーバーの方が処理速度が速く、同時アクセスに強いことがわかります。
同時アクセス数を増やした時の詳細結果は、次の表から確認できます。
テスト結果 詳細:さくらのレンタルサーバ(スタンダード)
同時アクセス数 | リクエスト数 | リクエスト合計 | 平均応答時間 (ミリ秒) |
1秒間のリクエスト 処理数 |
1 | 100 | 100 | 673 | 1.5 |
2 | 100 | 200 | 674 | 2.9 |
4 | 100 | 400 | 870 | 4.4 |
8 | 100 | 800 | 1588 | 4.8 |
テスト結果 詳細:ロリポップ!レンタルサーバー(スタンダード)
同時アクセス数 | リクエスト数 | リクエスト合計 | 平均応答時間 (ミリ秒) |
1秒間のリクエスト 処理数 |
1 | 100 | 100 | 377 | 2.6 |
2 | 100 | 200 | 363 | 5.3 |
4 | 100 | 400 | 329 | 10.9 |
8 | 100 | 800 | 309 | 20.5 |
2.記事作成に注力できる環境の比較
結論を先に申し上げますと、ロリポップ!レンタルサーバーの方が使いやすいです。
2−1.WordPressのインストールが簡単
今では初めての方が操作しやすいように、どのレンタルサーバーもWordPressが簡単にインストールできる機能があります。
ロリポップ!サーバーも例外なくできますが、実はさくらのレンタルサーバだけ勝手が違います。
さくらの場合、インストール前に手動でデータベースというものを新規作成しなければいけません(ロリポップは不要)。
この時点で初心者の方には少し敷居を上げることになります。
※ データベースとは、WordPressの記事・コメントが格納されるシステムのこと
2−2.ドメイン直下にインストールが可能
ロリポップ!サーバーの自動WordPressを簡単にインストールできる機能では、ドメイン直下にインストールできます。
“ドメイン”とは、ホームページの住所のようなモノです。例えば「http: //●●●.net/」の「●●●.net」部分のことを指します。
でも、さくらのレンタルサーバーの簡単インストールではできません。必ず「http: //●●●.net/wp/」の赤字箇所のように、名称をつけなければなりません。
これが何を意味しているかというと、WordPressのトップページのアドレスが「http: //●●●.net/wp/」になってしまうのです。
「かっこ悪いから「wp」をなくして「http: //●●●.net/」にしたい」と初心者の方がへたにWordPressをいじってしまうと、表示画面が真っ白になる!という不具合が生じる可能性が高いです。
私の会社のクライアントさん同様の状況に陥り、ご相談を受けたことがあります(一度ではありません)。
個人的に「ロリポップが改善された」と感じた点を下記記事にまとめています。興味のある方は一読してください。
あとがき
検証する前は正直、さくらのレンタルサーバの方が上だと思っていました。今後の改善に期待したいですね。
ちなみに双方の主なサービスの違いは次の通りです。
レンタルサーバー | プラン | データ転送量 | ディスク容量 | データベース | 独自ドメイン登録数 |
さくらのレンタルサーバ | スタンダード | 80GB/日 | 100GB | 20個 | 20件 |
ロリポップ!レンタルサーバー | スタンダード | 100GB/日 | 120GB | 30個 | 100件 |
この中で一番重要なのは「データ転送量」です。
実務経験で覚えたことですが、月間50万PVのクライアントサイトの1日のデータ転送量は、およそ20GBでした。そう考えると最初のウチは十分でしょう。
「ディスク容量」は、最近のレンタルサーバーはどこも十分過ぎるくらい提供しています。どんなに頑張っても上限の100GBを使用することは、ほとんどありません。
他の項目も特に考えなくて良いでしょう。特に最初のウチはWordPressサイトをまず1つ構築して、これを軌道に乗せます。最初から2つ、3つも作る必要はありません。
それ以前にレンタルサーバー1アカウントに1つのサイトが望ましいです。最初から1つのサイトを数十万PVにまで成長させることが前提だからです。
今ならロリポップ!レンタルサーバーは、10日間無料でお試しいただけます。
その他のレンタルサーバーの比較結果
その他のレンタルサーバーの比較検証の結果はこちらよりご確認いただけます。
また、当サイトで実際に使用し、検証テストを行った結果はこちらで解説しています。
色々とご覧いただいて、あなたにとって最高に満足できるレンタルサーバーにたどり着くことを願っています。