レンタルサーバーの選び方で知らないと後悔する3つのこと
「独自ドメインを取得して、自分だけのオリジナル・ブログを作りたい」
将来的にWordPressで数十万PV以上のアクセス数を集めて、本気でビジネスブログを運用したい方、稼げるブログをしっかり作りたい方は、レンタルサーバー選びは慎重に行いましょう。
主に次の3つのポイントを押さえると、後で後悔することはないでしょう。
- レンタルサーバーの処理速度が速い
- 記事作成に専念できる環境
- データ転送量が十分ある
ここでは、この理由を初心者の方にも分かるように解説していきます。
主な理由は SEO 対策のため
冒頭でご紹介したポイントを押さえる一番の理由は、SEO効果を高めることです。
"SEO"とは"Search Engine Optimization"(検索エンジン最適化)の略で、一般的な解釈は、あなたの記事を検索サイトからより多くのユーザーに読んでもらう施策のことを言います。
ここではSEO対策のことを「Google対策」という分かりやすい呼び方で解説を進めます。
さて、Google対策の本質的な部分は、検索ユーザーにより満足してもらうための記事を作成・構成することです。
検索ユーザーとは、GoogleやYahoo!などの検索サイトを使用して、今すぐ解決したい問題や悩みを抱えるインターネット利用者のことを指します。
この本質を見誤ることなく記事作成に注力すると、検索エンジンの評価を高め、大勢のユーザーに読んでもらう事が期待できます。
SEOって難しいテクニックのように聞こえますが、実際のところは検索ユーザーの本当にためになる記事=コンテンツを提供するだけなのです。
良質な記事を書くことは大前提として、次にGoogle効果を高める外部要因について解説していきます。
※ちなみに Yahoo! は Google の検索エンジン技術を導入しています。Yahoo!検索サイトの結果は多少独自性を出していますが、Yahoo!検索エンジン=Google検索エンジンと考えて特に問題ないでしょう。
1.レンタルサーバーの処理速度が速い
SEOの本質が良質なコンテンツであることは先に述べましたが、その他にGoogle対策として施策すると効果が期待できる事項があります。
その1つが、サイトの表示速度です。
Googleは、検索結果に表示するWebサイトやブログ記事の順位を独自の評価システムで行っています。
彼らは過去に「サイトの表示速度」も評価システムの項目の1つとして含めますよ、と次のように明言しました。
As part of that effort, today we're including a new signal in our search ranking algorithms: site speed.
Using site speed in web search ranking
Friday, April 09, 2010
これもやはり検索ユーザーのため。表示速度が遅くてストレスを与えないためのユーザビリティ向上の追求をサイト管理者たちにGoogleは示唆しています。
この施策には主に2つの方法があります。
- サイトやブログ側で設定する
- サーバー側の性能が高い
サイトやブログ側でサイトの表示速度が向上する設定をすることができます。
これは初心者の方にハードルの高い内容となります。ただし、ブログシステムによっては表示速度を向上させる拡張機能を用意しています。
例えばWordPressの場合、主に「Head Cleaner」、「Lazy Load」や「W3 Total Cache」などのサイト表示速度を上げるプラグインが人気があります。
これらをインストールして初期設定を調整するだけで簡単に完了します。
次にサーバー側の性能が高いことが挙げられます。
例えばあなたの記事がFacebookやTwitterなどのソーシャルメディアで激しく拡散した場合、1日数万アクセスなど簡単に超えるでしょう。
その時、あまりのアクセスの多さにレンタルサーバーがパンクして何も表示されなくなった…その時の機会損失は計り知れません。
そうならないためにも、膨大な同時アクセスを乗り切る十分なCPU/メモリを備える高性能のサーバーを選ぶべきです。
また実際にブログサイトが月間数十万PVとなると、リアルタイムで二桁以上のアクセスは常にあります。その時にも問題なく、素早く表示されることが重要です。
こればかりは実際に使用してみないと分からないので、私が3社8サービス・プランのレンタルサーバーで負荷テストを行って検証しました。
その結果について「どっちがSEOに強い?徹底比較、ロリポップ! vs エックスサーバー」で触れています。
また近々、全体の結果に関する記事を書く予定です。性能に関しては、そちらを参考にすると良いでしょう。
2.記事作成に専念できる環境
次にレンタルサーバーが記事作成に専念できる環境であることが重要です。
この意味は、初めての方でもサーバーのお申し込み、独自ドメインの設定、WordPressなどのブログサイトの導入などが簡単にできる、操作性の高いサーバーを指します。
この事がもたらす最大のメリットは、記事の作成に専念できることです。
「WordPressのインストール場所の指定はどうするの?」「データベースって何?どうやって作るの?」など、利用者がレンタルサーバーの設定などに手こずると、どんどん時間を奪われてしまいます。
常に利用者のことを考え、管理画面が分かりやすくて、手間をかけずに設定・変更が簡単にできるサービスを提供するレンタルサーバーは優秀です。
すると記事の作成に専念し、注力できる時間が生み出せます。
操作性の高いレンタルサーバーについては、私が3社8サービス・プランで検証した結果、どれも良かったのですが、一部のサービスだけお勧めできないと判断しました。
詳しくは近々公開する記事で解説します。
2−1.時間をかけると良質な記事が生まれる?
ここで「時間をかければ良質な記事が生まれるか?」という点について、確かに議論の余地はあります。
ただ私の経験で恐れ入りますが、時間をかけて推敲(すいこう)を重ねていくと、記事の質が格段に良くなることが多いです。
そして良質な記事は、ソーシャルメディア上で拡散したり、検索結果の上位に表示される傾向にあると感じています。
2−2.良質な記事とは?
そもそも良質な記事とはどういうものでしょうか?
SEO業界のカリスマ、辻 正浩(つじ まさひろ)さんがは、Google対策について次のように語っています。
変わらないことは、「Googleは常にユーザー重視で進む」ということです。
そのため、SEOで重要なこととは、教科書通りのお話になってしまいますが、常に「ユーザーのために最適な情報やサービスを提供する」ということです。
アラタナ「辻正浩氏が明かすSEOの考え方」より
つまり良質な記事とは、本当に検索ユーザーが求めている情報を提供することなのです。
例えば「新宿 ランチ」で検索したユーザーは何を求めているのでしょうか?
「職場(=新宿)近くは行き飽きたので、他に美味しいお店を開拓したい」「出張でたまたま新宿にいるので、ここで美味しいランチをとりたい」などの要望があると考えます。
このユーザーにどのような最高の情報を提供すると満足するのか、を徹底することがGoogle対策を行う上で重要です。
私は、検索ユーザーの状況・要望、また検索キーワードも合わせて真剣に深掘りする。そして良質な記事を提供することがGoogle対策の本質だと考えます。
3.データ転送量が十分ある
初心者の方が一番見落としがちなのが、こので「データ転送量」です。
データ転送量が十分に用意されていないと最悪の場合、あなたのブログサイトが表示されなくなります。
当然、ビジネスやブログ収益におかえる機会損失の発生も免れません。
3−1.データ転送量とは?
データ転送量とは、簡単に言うとレンタルサーバーが読者(=ユーザー)のWebブラウザに送信するデータのファイル・サイズのことです。
例えばGoogleで検索して来た人が、あなたのブログ記事にアクセスしたとします。
この時、しっかり記事やトップページが表示されるよう、レンタルサーバー側から読者のPCやスマートフォンにデータが送信されます。
このデータ送信量(=データ転送量)は、各社レンタルサーバーによって1日の上限値が決まっています。
この上限値を超えてしまうと強制的にサイトが表示されない、などの処置をサーバー側が行うことがあります。
3−2.データ転送量はどれくらい必要か?
特にビジネスブログを運用したい方は、かなりの機会損失になる(お客様を失うことに繋がります)ので用心深くチェックしましょう。
さて、ここでデータ転送量はどれくらいあれば十分なのでしょうか?
ここだけの話となりますが、私が業務で携わっている あるクライアント様の場合、毎月50万PVのアクセスがあります。
このサイトの1日のデータ転送量の合計値が約20GBです。そこでデータ転送量は最低限20GBは欲しい、という提案です。
ちなみに本気でブログ運営をすると50万PVはそんなに難しいことではありません。
また、これくらいのアクセス数がないとあなたのビジネスを育てたり、アフィリエイトで劇的に稼ぐのは難しいでしょう。
少しそれましたが、今はどこのレンタルサーバーも十分なデータ転送量を提供しています。
データ転送量はレンタルサーバーの公式サイトで確認できますが、あまり大っぴらにしていない会社も多いです。
私がまとめた内容でよろしければ下表を参考にしてください。
※「月額費用」は税込み価格です。(2016年6月現在)
No. | 会社名 | 共用サーバー | プラン | 月額費用 | 転送量 |
1 | GMOクラウド | ドメインキング | P | ¥108 | 特になし |
2 | ドメインキング | S | ¥324 | 特になし | |
3 | ドメインキング | M | ¥864 | 特になし | |
4 | ネットオウル | ミニバード | - | ¥270 | 5GB/日 |
5 | ファイアバード | - | ¥540 | 10GB/日 | |
6 | クローバー | - | ¥1,620 | 33.3GB/日 | |
7 | GMOペパボ | ロリポップ | エコノミー | ¥108 | 40GB/日 |
8 | ロリポップ | ライト | ¥270 | 60GB/日 | |
9 | ロリポップ | スタンダード | ¥540 | 100GB/日 | |
10 | ロリポップ | エンタープライズ | ¥2,160 | 無制限 | |
11 | ヘテムル | - | ¥1,620 | 60GB/日 | |
12 | さくらインターネット | さくらのレンタルサーバー | ライト | ¥129 | 40GB/日 |
13 | さくらのレンタルサーバー | スタンダード | ¥429 | 80GB/日 | |
14 | さくらのレンタルサーバー | プレミアム | ¥1,286 | 120GB/日 | |
15 | さくらのレンタルサーバー | ビジネス | ¥2,143 | 160GB/日 | |
16 | さくらのレンタルサーバー | ビジネスプロ | ¥3,857 | 200GB/日 | |
17 | WADAX | WAPPY | ライト | ¥450 | 無制限 |
18 | WAPPY | エコノミー | ¥900 | 無制限 | |
19 | WAPPY | ミドル | ¥1,350 | 無制限 | |
20 | GMOデジロック | コアサーバー | CORE-MINI | ¥214 | 3.3GB/日 |
21 | コアサーバー | CORE-A | ¥429 | 8.3GB/日 | |
22 | コアサーバー | CORE-B | ¥849 | 16.7GB/日 | |
23 | コアサーバー | CORE-C | ¥3,420 | 33.3GB/日 | |
24 | エックスサーバー | エックスサーバー | X10 | ¥1,080 | 50GB/日 |
25 | エックスサーバー | X20 | ¥2,160 | 90GB/日 | |
26 | エックスサーバー | X30 | ¥4,320 | 100GB/日 | |
27 | X2 | スタンダード | ¥1,944 | 70GB/日 | |
28 | X2 | アドバンスド | ¥4,001 | 90GB/日 | |
29 | wpXレンタルサーバー | - | ¥1,080 | 50GB/日 |