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X2サーバーが設けるプログラム最適化ツールでサイト表示を高速化|エックスツー

WordPress で作ったブログサイトで大量のアクセスがあった場合、サーバーの負荷を抑えて問題なく表示させる設定機能があります 。

これはレンタルサーバーX2が提供する「PHP 高速化設定」を活用すると可能です。

ここでは、このPHP 高速化設定の方法を分かりやすく紹介します。

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※ この記事は、2015年1月にレンタルサーバーを操作した時のメモ書きを編集してまとめたものです。

1.負荷テストの結果

PHP高速化設定をする前とした後での負荷テストを行いました。テストには" JMeter "というツールを使いました。

環境はWordPress で作成したテストサイトに、リクエスト数は100と固定し、アクセス数を1人、2人、4人と倍に増やしていきました。(リクエスト数とは、ブラウザで表示するためにサーバーに求めるファイル数のこと)

すると、負荷の多い4人同時アクセスの場合、1.7倍もの高速化が確認できました。

リクエスト数 設定前 PHP高速化設定 速度改善率
平均レスポンス時間(ミリ秒) 平均レスポンス時間(ミリ秒)
100 348 174 2.00倍
200 292 213 1.37倍
400 364 204 1.78倍

1秒間あたりの処理数で見ても次の表の通り全て改善したことがわかります。

リクエスト数 設定前 PHP高速化設定 処理改善率
1秒間のリクエスト処理数 1秒間のリクエスト処理数
100 1.5 2.1 1.40倍
200 2.9 3.2 1.10倍
400 3.8 4.6 1.21倍

このことからPHPで作られるWordPressなどのブログシステムでは、PHP高速化を設定すると明確に効果があることが判明しました。

それでは、高速化の仕組みについて簡単に解説しましょう。

2.PHP高速化の仕組み

サーバーには" CGI "というプログラムを動かすための仕様があります。

このCGIがあることでサーバー上のプログラムを稼働することができ、 WordPress や Movable Type などのブログシステム が機能します。

CGIで使われるプラグラム言語の代表的なものに PHP(ピーエイチピー)や Perl(パール)があります。

ちなみに WordPress は PHP で、Movable Type は主に Perl で作られています。

ところでこのCGIプラグラムの処理には無駄となる部分があり、それを効率化してサーバー処理の負荷低減を実現したのが" FastCGI "と呼ばれる新たな仕様です。

エックスツーサーバーの提供する PHP 高速化設定とは、まさにこの FastCGI を使ったものです。

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引用元:エックスツーサーバー「FastCGI の動作」

さらに" APC "と呼ばれるプログラムの処理の一部を一時的に保存して効率化する技術も使っています。この FastCGI と APC の合わせ技でプログラム処理の高速化が可能です。

それでは PHP 高速化設定の方法を分かりやすく解説しましょう。

3.PHP高速化の設定方法

最初にサーバー管理ツール画面にログインして、「PHP高速化設定」をクリックします。

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次に対象となるドメインを指定します。ここでは例として新しく追加したドメインを選びます。

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次の画面にアクセスしたら「PHP高速化設定切り替え」ボタンをクリックします。

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すると下図の設定画面が表示されます。

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ここでは最初に「FastCGIを有効にする」にチェックを入れ、続いて表示される「APCを有効にする」にチェックを入れましょう。

2箇所のチェックを入れたら確定ボタンをクリックします。

次の通りに画面が表示されたらPHP高速化設定は有効になっています。

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以上がPHP高速化設定の使い方となります。